2004/07/10(土)8048マイコンを使った単音オルゴール

mmlplay

古くはTK-80でもオルゴールのプログラムがあったように8048版のオルゴール演奏プログラムを書いてみた。I/Oポートの1つから圧電スピーカへ接続しただけの簡単な回路で始めてみた。これでメロディーを奏でるには音程と音の長さを決めたデータを用意するだけで簡単に実現する筈である。

音程

音程は割りと簡単に決める事が出来る。ポートをHighにして決まった時間だけ待ってからポートをLowにして同じ時間だけ待つ。これを繰り返せば音が鳴るわけで、ドレミファソラシドの周波数は決まるし、クロックとマシンサイクルからループに費やすカウンターの値は決まる。これを繰り返せば必要な音程の矩形波が出力される事になる

音の長さ

ここで難しいのは音の長さを等しくする事だ。低い音と高い音ではループに費やされる時間が異なるので、決められた長さの音程を出力する為に、どの程度上記の音程ルーチンを繰り返すかは、音程によって変わる訳で、TK-80のサンプルでは音の長さを決めるカウンターを音程を決めるループの中で一緒に減算してこれを解決している。しかしTK-80のCPUである8080Aでは16ビットのレジスタ(HLとかDEとかBCなど)があって割りと簡単に実現できるが、8048では同じ事しようと思うとステップ数が多くなってしまい、高い音が出せなくなってしまった。さてと、考え付いたのは8048には内蔵のタイマーがあるので、これを使って音の長さを決める事とした。8048の内蔵カウンターの最大は20msなので、これを基準とした。音を聞いてみると判るけれど20ms毎にプログラムが動くので音が濁っている

音のデータ

なんだかんだで音が出せるようになっても肝心の曲データが見つからない。著作権の絡みで音楽データはおいそれと入手できないのである。インターネットを調べてもなかなか掲載されていない。一昔前は着メロデータとか言って色々な人のページに耳コピーした曲データがあったのに・・・

テキスト音楽

そんな中みつけたのが「テキスト音楽・サクラ」である。Windows用のソフトで音符を貼り付けると演奏してくれる。この中でMML(MusicMacroLanguage)機能を見て「MMLデータを演奏できるプログラム」にすれば、あらかじめWindows上でメロディーを確認してから8048のROMにそのまま焼ける!と思いついた。しかし本当のMMLは8048には割りと実装が重いのでMMLをまだ簡素化したものをインプリメントした。

映画・禁じられた遊び

私は見たことないのですが、有名な曲ですよね。これのデータはインターネットにあったのでこれを拝借。(著作権はどうなんでしょう?)それと、音楽を趣味でやっている友人にオリジナル楽曲を「テキスト音楽・サクラ」で貰いました。

  • 8048 MML Player ソースリスト mmlplay.lst

  • 禁じられた遊びを演奏中 KinjiraretaAsobi.mp3

  • SHOIさんのオリジナル・うっかりハチベイを演奏中 8bei.mp3

  • ちなみにオリジナルはこういうMIDI楽曲 Shoi_8bei.mp3です

  • 2004/06/27(日)DM2020 uPD7228 LCD DISPLAY

    upd7228

    uPD7228

    2月に、古いLCD(DM2020)を使った時計の事について書きました。その時は、何度やっても表示が上手くいかず、これはLCDが壊れていると結論付けましたが、「ヤマカン」さんから8分割モードではなく16分割モードで使うであろうというアドバイスを頂きました。そこで、再度挑戦してみた。

    久しぶりにというか、やっぱりというか、何度も、テストプログラムを書いては、信号を送り、よく判らないuPD7228のデータシートと格闘する事やく半日。ごらんの通り、無事、20桁を綺麗に表示させることに成功しました。

    要点は、

    左側uPD7228を16分割SYNC出力、右側uPD7228を16分割SYNC入力と設定すること。

    左側から上位アドレスが始まる

    LCDの上8ドットがバンク1、下4ドットがバンク0であることです。LCDに写真のような簡単な表示をさせるだけでも一苦労。でも、ここまでくれば、あとは応用しだいですね。

    uPD7228 キャラクターセット

    uPD7228 Character Set

    lcd.lst

    コンパイルリスト lcd.lst

    2004/02/19(木)8048と古いLCDディスプレイ(DM2020)との格闘

    DM2020

    8748のテストランもそろそろ終盤。約15年前に多分秋月電子だと思うが古いLCDディスプレイが見つかったので、これと悪戦苦闘していた。

    一緒に見つかったのはLCDドライバNECのuPD7228のマニュアルとLCDディスプレイ基板から伸びている14本のピンコネクションだけだ。

    こんな時、PICやAVRみたいにリアルタイムにプログラムが書き込めたらと痛感。やはり古いチップで開発するにはそれなりに根性がいる。2本しかない8748をイレーサーで消しながら、LCDディスプレイにタイミングを送っては表示を確認するを20回ほど繰り返した。

    どうやら20桁x1行の製品のようだが、裏にはuPD7228が2つ載っている。スペックを確認するとuPD7228単体では8x50ドット(8分割モード)又は16x42(16分割モード)ドットを駆動できるらしい。が、LCDは5x12が20桁分となっている。

    悪戦苦闘の結果、8分割モードで左10桁、右10桁を駆動しているらしいという事までは実験の結果から判った。でも、右10桁はドット落ちしていて、満足に表示できない。その上、写真からも判るように1桁12ドットのうち、下4桁が上4桁のドットパターンを表示してしまう。

    もう、思いつく限りの組み合わせを行ったが力尽きる。という訳で、とりあえず、積算カウンターを作ってみた。現在3分2秒後の写真。幾つかスイッチを付けて時計に仕上げたいなぁ

    21日追記:

    丸一日動かしてみると、24時間で約30秒ほど時間が進んでいる事が判明。使っている水晶がキッチリ6MHzでは無いのだろうと推測。では、どの位かを計算すると、一日は86400秒、それが30秒多い86430となる。

    つまり 86430/86400*6MHz=6.002083MHz, 誤差0.035%である。これは無調整にしては上等。これを平均的な時計の様に1ヶ月で誤差15秒とするならば、

    86430*30 / 86430*30+15 * 6MHz, 誤差0.00058%の精度が必要。つまり6MHzの水晶に6,000,034.7Hzの精度が必要となる。これは無理だ。水晶発振モジュールに頼った方が良さそうだ。

    lcdclock.lst

    一応アセンブルリスト lcdclock.lst

    この古いLCDディスプレイ(DM202)のピン配置(欲しいという方へ)

    20040219_2.gif

    2004/02/15(日)8048系ワンチップマイクロコンピュータ活用ノート

    久しぶりにマイライブラリーが増えました

    1989年5月発行、室橋 仁著

    8048系ワンチップマイクロコンピュータ活用ノートが到着。

    なぜかamazonで見つけて衝動的に購入。サンプルのソースが沢山載っていて素晴らしい。ネットで購入する書籍はハズレが多いけれど、今回はどうやら当たりだったようだ。Z80物も大分入手困難になってきたけれど、8048本が未だ売っている事は素晴らしい。ちなみに、8048とはその昔、Intel初の8Bitワンチップマイコンとして1976年に発表したMCS-48シリーズの1つ。8048はマスクROM品だが、8748というEP-ROM版が割と安く出回っていた事と、私の手元に死蔵品が幾つかある為、悪戯半分に工作で使っている。

    そういえば、8051系はAtmelが未だ現行品として出荷している様子。フラッシュROMなので8751より便利でその上C-MOS。8051系の良書は無いかなぁ。